第29回 東北随一の旧型車王国 〜十和田観光電鉄〜


モハ3401形1
出発時刻を待つ自社発注車モハ3401形 〜98-09-27三沢〜

十和田観光電鉄は東北本線の三沢を起点に十和田市までの14.7Kmを結ぶ全線単線の電化私鉄です。開業は大正11年9月で当初は762mm軌間の非電化の軽便鉄道で昭和26年に改軌と電化を実施しています。国鉄からはずれた三本木の人々が町と国鉄を結ぶために建設した鉄道として知られています。昭和60年には終点の十和田市駅をショッピングセンタ−及び自社のバスタ−ミナルと直結させるために起点寄りに300mほど移設して店舗とデッキで直結させています。またこれに伴い車両区も十和田市から七百へ移設し現在に至っています。今回は残暑厳しい1998年9月に訪問した時のレポ−トを行いたいと思います。宜しければ御覧ください。

モハ3401形2
モハ3401形に記された標記。今夏はちょうど検査時期を迎えます。 〜98-09-27〜


それでは、三沢からモハ3401に乗車して七百駅へ向かいます・・・・

モハ3603形1
同線唯一の交換駅である七百で降りると対向の電車は元東急のモハ3603形がやって来ました。 〜98-09-27七百〜
十和田方は増設運転台のため前面が平妻形です。

モハ3401形3
ここまで乗ってきたモハ3401形を見送りここで途中下車です。 〜98-09-27七百〜
次の電車(1時間7分後(汗))が来るまで七百駅構内を眺めてみます。

モハ3809形+モハ3811形1
構内には検車区もあり、留置線には元東急のモハ3809、3811が止まっていました。 〜98-09-27七百〜
側扉の一際小さい窓が元東急車である事を物語っています。

モハ3809形+モハ3811形2
こういうタイプの貫通幌も最近では滅多に見られなくなりました。。。。 〜98-09-27七百〜

ED403形1
構内はずれの留置線には凸型電機ED403形の姿も。 〜98-09-27七百〜
除雪や工事列車などを主任務としているようです。

七百駅1
七百駅には駅舎もありますが人気が無く殺伐とした感じがします・・・・ 〜98-09-27〜

七百駅2
ホ−ムに掲げられた十和田市行き時刻表。ほぼ60分間隔の運行ですね。 〜98-09-27七百〜

モハ3401形4
先程乗車したモハ3401形が十和田市から折り返して来ました。 〜98-09-27七百〜


七百駅からモハ3603形に乗って終点の十和田市へとやって来ました。ちょっと周辺を眺めてみましょう、、、、

モハ3603形2
十和田市駅に停車するモハ3603形。 〜98-09-27十和田市〜
ショッピングセンタ−に隣接させるため300メ−トル程手前に駅が移転しました。
何だか随分と中途半端な位置に片面ホ−ムが1面だけ存在しています。

モハ3603形3
モハ3603形の正方向運転台側です。 〜98-09-27十和田市〜
増設運転台とは異なって3枚窓非貫通タイプです。
それにしても随分と車体が汚れているようで・・・・

クハ3802形1
旧十和田市駅構内は留置線として利用されているようです。 〜98-09-27旧十和田市駅構内〜
そこには増結用のクハ3802形と・・・・

クハ4406形1
自社発注増結車クハ4406形の姿が見られました。 〜98-09-27旧十和田市駅構内〜
クハ4406形は暫く留置されていたのか塗装が褪せ気味でした。

ED402形1
ここにも凸型電機ED402形が止まっていました。 〜98-09-27旧十和田市駅構内〜
この機関車が動くところを見てみたい気もするのですが・・・・

旧十和田市駅1
旧十和田市駅構内を一望。辺り一面雑草に覆われています。 〜98-09-27旧十和田市駅構内〜


モハ3401形5
直線区間を快走するモハ3401形。 〜98-09-27古里−七百〜


いかがでしたでしょうか?十和田観光電鉄は自社発注車のモハ3401や元東急のモハ3603など旧型車たちが今なお第一線で活躍する東北地方随一、全国有数の私鉄ではないかと思います。しかしながら、最近では東急7200系の導入が一時検討されるなど現在の旧型車勢力が必ずしも安泰ではない状況に変化しつつあるように思えます。三沢に立ち寄った時は十和田観光電鉄にも乗車されてみてはいかがでしょうか?貴重な旧型車たちが健在なうちに。。。。

お粗末さまでした。Back to Top

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