第28回 地下鉄車両に後を託して 〜長野電鉄〜


2500系1
長野電鉄近代化に貢献した2500系(元東急5000系)〜98-06-07須坂〜

大正11年に営業を開始した長野電鉄は長野〜須坂間の長野線、屋代〜須坂〜信州中野〜木島間の河東線、信州中野〜湯田中間の山の内線から構成される総営業距離70.6Kmの長野県下有数の地方私鉄です。沿線に湯田中温泉をはじめとした有名観光地が控えている事からクロスシ−ト配備の特急列車を走らせているほか、かつては国鉄から直通急行列車が乗り入れるなど観光路線の性格を持つ反面、長野線は長野〜善光寺下間が地下化されるなど通勤通学路線としての性格も持ち合わせる路線としてその存在が知られるようになりました。今回は営団地下鉄車両を主力車として置き換えた後の同線を訪問したレポ−トを簡単に行ってみたいと思います。宜しければ御覧ください。

2000系1
地下化された長野駅に到着した特急車2000系です。 〜98-06-07長野〜
長野地下駅は島式ホ−ム2面3線の地方私鉄にしてはかなり立派な構内を擁しています。


次に車庫が併設されている須坂へ向かいます、、、、

3000系1
今や長野電鉄の主力は元営団地下鉄日比谷線の3000系です。 〜98-06-07須坂〜
車体に赤帯を塗装し、前面左上に「NAGADEN」というロゴをデザインした以外は営団時代のままの外観となっています。

3000系2
須坂駅の側線に留置される3000系です。 〜98-06-07須坂〜
3000系は2両固定編成と3両固定編成の2タイプが存在し、2両固定編成にワンマン化改造が施されています。

3000系3
構内にはまだ改造工事が施されていない車両も止まっていました。 〜98-06-07須坂〜


須坂駅構内にはその他の形式車両も止まっていましたので、ちょっと覗いてみましょう、、、、

2500系1
長野電鉄近代化のために東急電鉄からやってきた2500系です。 〜98-06-07須坂〜
かつては旧型車を一掃させてしまう車両として忌み嫌われた車両ですが、
営団車両投入に伴って長野電鉄では遂に現役引退となってしまいました。

0系1
こちらは0系「OSカ−」と呼ばれる車両です。 〜98-06-07須坂〜
昭和41年に製造開始された20メ−トル4扉の大型車です。

0系2
こちらも0系ですが増備型です。前述の車両とは車体外観が異なっています。 〜98-06-07須坂〜

1500系1
そして、構内はずれに鎮座するのが運輸省規格型車両1500系です。 〜98-06-07須坂〜
2500系投入による車両置き換え後も残存した長野電鉄最後の釣り掛け車ですが、
残念ながら今年3月遂に除籍処分となってしまいました。今後の処遇は果たして・・・・


今度は木島駅と湯田中駅へと移動しましょう、、、、

3000系4
河東線の終点木島駅に到着した3000系です。 〜98-06-07木島〜
駅周辺には田園が広がっており、典型的なロ−カル線の風景が見られました。
なお信州中野〜木島間は60分間隔運転となっています。

3000系5
木島駅に停車中の3000系を真正面から眺めてみます。 〜98-06-07木島〜


3000系6
湯田中駅に到着した3000系。折り返し出発時刻を待ちます。 〜98-06-07湯田中〜


2000系2
湯田中駅に到着した特急車2000系です。 〜98-06-07湯田中〜
昭和32年に日本車輌で製作されたいわゆる「日車私鉄特急標準型」車両です。
3両固定編成で登場当初は非冷房でしたが、現在では冷房化改造が施されています。
塗装も従来のツ−トンカラ−の塗り分けから現在のデザインに変えられています。


いかがでしたでしょうか?営団車両投入で車両勢力が一気に変貌を遂げたものの以前よりも面白味は大幅に欠けてしまった長野電鉄ですが、2000系といった乗り甲斐のある車両もまだまだ健在です。なお特急車2000系は間合い運用で各停の区間便運用にも仕業しますのでそれを狙ってみるのも一興でしょう。2000系特急の怒濤の走りは実に印象的です。長野にお立ち寄りの際は一度乗車されてみてはいかが?

お粗末さまでした。Back to Top

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