第27回 近代化を進めるがために・・・・ 〜上毛電気鉄道〜


デハ710形1
渡良瀬川の鉄橋を元京王車・デハ710形が渡ります。〜99-06-05丸山下-富士山下〜

今回は群馬県の上毛電鉄を取り上げてみました。上毛電鉄は社名のとおり北関東の上毛地方に路線を持つ中小私鉄です。開業は昭和3年11月で、ちょうど今年で開業70周年という節目の年を迎えます。路線は中央前橋から西桐生に至る全長25.4キロ、全線単線の電化路線でJR線とは全く接続していませんが、途中の赤城駅で東武鉄道と接続をしています。また、車両区は大胡駅構内に併設されています。
同社は昨年度より施設近代化を進めており、現在車両置き換えが進行中の状況で、在来車が徐々に姿を消しつつあるため、今回状況視察も兼ねて訪問してきました。そのレポ−トが中心になりますが、宜しければどうぞ御覧ください。

デハ350形1
土曜日の昼下がり、出発時刻を待つデハ350形です。 〜99-06-05中央前橋〜

デハ350形2
広瀬川沿いを走るデハ350形。終点の中央前橋を目前に徐行で進行します。 〜99-06-05城東-中央前橋〜

デハ350形3
中央前橋駅にデハ350形が揃います。 〜99-06-05中央前橋〜

デハ350形4
釣り掛け車デハ350形が2編成並び立つ光景。
つい最近までは当たり前のような光景だったのですが・・・・。
こんな光景が失われる日が刻一刻と近づいてきています。 〜99-06-05中央前橋〜


検車区は大胡駅構内に併設されています。ちょっと覗いてみましょう、、、、

デハ350形5
デハ350形の中には広告塗装車も存在します。写真は呉服屋塗装の353Fです。
何とも凄い色使いです。 〜99-06-05大胡〜

デハ310形1
また、かつては予備車としてデハ310形も待機していました。
写真は庫内横の留置線に止まる317Fです。
既に解体されており、もう現存しておりません。 〜98-03-29大胡〜

デハ310形2
こちらは318Fです。かつては本線横の留置線に止められていました。
こちらも解体されてしまったようです・・・。 〜98-03-29大胡〜

デハ100形1
そして、もう1両忘れてはならない車両が存在しています。
それが、このデハ101です。昭和3年開業時からの生き証人的存在です。
現在は団体運転や工臨列車でのみ出動するようです。 〜99-06-05大胡〜

デハ100形2
デハ101は両端の顔が異なっているのもひとつの特徴となっています。
前橋方は貫通扉型、桐生方は非貫通3枚窓になっています。 〜98-03-29大胡〜


デハ100形3
とりあえず車体側面も見ておきましょう。こんな感じです。 〜98-03-29大胡〜


デハ100形4
そういえば、こんな車両もまだ大胡駅構内に残っています。
デハ104なのですが、既に廃車となっており車籍は有りません。
車体は荒廃しまくっていますが物置として使われているのでしょうか? 〜98-03-29大胡〜



そして、今や大胡の車庫は、、、、

デハ710形2
かつて釣り掛け車がたむろした車庫は新鋭デハ710形の姿で埋め尽くされるようになりました。 〜99-06-05大胡〜


デハ350形6
デハ710形が続々と投入される一方で在来車デハ350形の運用は縮小の一途。
かつては第一線で活躍していた351Fも留置線でお昼寝状態です。
長らくの間留置されているのでしょうか、車体の劣化が進行しているようで気がかりです。 〜99-06-05大胡〜


いかがでしたでしょうか?上毛電鉄の営業車は今後デハ710形に統一されるとの事(デハ101は保存車として残るそうです)。その為、東武からの移籍車両デハ350形は徐々に姿を消して行きます。上毛路に響き渡る釣り掛け音が聞けなくなる日はすぐそこまでやって来ています。元東武3000系釣り掛け車の雄姿を見るなら今のうちですよ。思い立ったが吉日、さあ行こう!!

お粗末さまでした。Back to Top

Back to Home