第25回 岐路に立つ北陸の名車 〜大井川鉄道6010系〜
大井川鉄道には「しらさぎ」という愛称がつけられた電車が存在しています。昭和38年に日本車輌で製造され、元は北陸鉄道加南線で活躍をしていた車両です。この加南線が廃線となるのに伴って、昭和46年に大井川鉄道に移籍となり、以来今日まで28年間活躍を続けて来ました。車齢も既に36年を経過しようとしていますが、その独特で優雅な車体と素晴らしい車内展望は現代の新型車両と比べても決して見劣りはしないと言えるでしょう。しかしながら、寄る年波は同車を確実に老朽化へと追いやっている上に、近年の車両近代化も追い討ちとなり、現在では完全な予備車となってしまった感もあり、千頭駅構内の側線でお昼寝状態が続く毎日で営業運転に登場するのは希になっています。果たして、6010系「しらさぎ」の活躍はあとどれくらい見ることが出来るのか?今回は今後の処遇が非常に気になる同車を取り上げてみました。どうぞ御覧ください。
夏の日の夕刻、静かに出発時刻を待ちます。 〜97-07-05千頭〜
しらさぎの運転台。前面展望は抜群!! 〜97-07-06金谷〜
車内は転換クロスシ−トが並んでいます。 〜97-07-06金谷〜
車体前面のオリジナルエンブレム 〜97-07-06金谷〜
日本車輌製を示す銘板 〜97-07-06金谷〜
炎天下の第一鉄橋に見参!! 〜97-07-06抜里−笹間渡〜
今は亡き元名鉄3829Fとの併結。 〜96-11-10家山−大和田〜
多客期の併結運転。元近鉄421Fと組成。 〜97-11-03地名〜
併結時は車掌氏乗務。ホ−ムにもその姿が。 〜97-11-03抜里〜
再び車内にて。扉の下には小窓もあります。 〜99-04-03〜
大きな貫通路。何だか地下鉄千代田線のよう。 〜99-04-03〜
そして、現在ではお昼寝の毎日・・・。 〜98-08-01千頭〜
いかがでしたでしょうか?大井川鉄道と言えば、とかく蒸気機関車ばかりが注目されがちですが、電車たちもそれぞれ特徴がある車両が活躍しています。SL狙いの方も、もし「しらさぎ」が走っていたならば、1枚だけでも構いませんその雄姿を是非撮影してみてください。決して損はしないはずです。そして、後悔しないためにも・・・・。